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FAQ

クジラの生物学・生態

1. 鯨は何種類いるのか?
2. 鯨はすべて絶滅に瀕しているのか?
3. 鯨はどのような餌を食べているのか
4. 鯨の食べている餌の量は?
5. ミンククジラがサンマやサケを捕食しているって本当?
6. 鯨類の資源管理の仕組みは?

クジラと国際捕鯨委員会(IWC)

11. 国際捕鯨取締まり条約の目的は何か?
12. 小型鯨類(ツチクジラ、ゴンドウクジラ、イルカ等)はIWCが管理しているのか?

捕鯨

13. 鯨を守れば環境は良くなるのか?
14. 「世界が捕鯨に反対している」の「世界」ってどこか?



クジラの生物学・生態

1. 鯨は何種類いるのか?

鯨類には81種程度のものが知られています。 鯨類は大きく分けてヒゲクジラ類とハクジラ類に分かれます。ヒゲクジラにはセミクジラ、ミナミセミクジラ、ホッキョククジラ、コセミクジラ、シロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ、ザトウクジラ及びコククジラの11種類がいます。 ハクジラにはマッコウクジラ、イッカク、シロイルカ、ツチクジラ、アカボウクジラ、トックリクジラ、ゴンドウクジラ、シャチやイルカ類など70種類にのぼります。
一口にクジラと言っても大きいものは体長30メートルに達するシロナガスクジラから、小さいものは1メートルそこそののコガラシネズミイルカまで多様です。普通4メートルより大きいものを「クジラ」、これよりちいさいものを「イルカ」と呼んでいます。

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2. 鯨はすべて絶滅に瀕しているのか?

淡水に生息するバイジ(カワイルカの一種)等少数の種類を除けば、本当に絶滅に瀕している鯨類はいません。かつての鯨の乱獲時代に大型の鯨であるシロナガスクジラ、セミクジラなどの資源量は極めて低い水準にまで減少しましたが、現在これらの鯨類は完全に保護されています。
一方、南氷洋や北西太平洋および北大西洋のミンククジラ、あるいは北西太平洋のニタリクジラのように、捕獲の対象にできるほど資源状態のよい種類もあります

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3. 鯨はどのような餌を食べているのか?

一般にヒゲクジラ類はオキアミなどのプランクトンだけを食べるように考えられがちですが、実際にはハクジラ類と同じくいろいろな魚(水産物)を食べています。
例えば、日本鯨類研究所が行っている北西太平洋鯨類捕獲調査から、ミンククジラが、オキアミだけではなく、サンマ、マサバ、マイワシ、イカナゴ、カラフトマス、カタクチイワシ、スルメイカ、スケトウダラといった魚を大量に食べていることがわかってきました。
北欧のノルウェーも、北東大西洋で鯨類捕獲調査を行っていますが、その結果、同じくミンククジラが、ニシン、カラフトシシャモなど漁業資源として大切な魚を大量に捕食していることが明らかになっています。

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4. 鯨類の食べる餌の量は?

鯨類が1年間に世界で食べる餌の量は2.8から5億トンにのぼり、これは、世界の海で人間が獲っている魚の量(9000万トン)の3〜6倍にあたります。
簡単に説明しますと、この消費量は、クジラ1頭が食べる餌の量を推定し、それにクジラの数を掛けることによって推定しています。
クジラの平均体重とそれに基づくエネルギー必要量から、1頭当たりの餌の必要量を推定し、鯨類の最新推定資源量を掛けて年間食物消費量を計算する。但し、世界の海洋における現生の鯨類は81種類の内、資源量が推定されているのは35種(推定のため用いられた種数)に過ぎず、全ての鯨類で考えれば、実際はクジラが世界で食べる餌の量は5億トンより多い量と思われます。

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5. ミンククジラがサンマやサケを捕食しているって本当 ?

「ミンククジラが魚を食べるために漁業に影響が出ている」との報告に対し、その実体を把握するために、日本鯨類研究所は餌の消費量に関する詳細な調査を進め、北西太平洋ミンククジラの主要なエサは、オキアミではなく、イワシやサンマであり、約1割のミンククジラはサケも食べていることがわかってきました。

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6. 鯨類資源管理の仕組みは?

クジラを含む水産資源は再生産可能な資源であり、資源の維持に必要な量を上回る余剰量を人が利用しても減らすことはありません。クジラについても、適正な量の捕鯨であれば、持続的な資源管理が可能です。 過去数百年にわたって、人類は大型のクジラ類を乱獲し、その資源を大幅に減らしてきました。しかし今日では、クジラについての資源調査と研究は飛躍的に進展し、IWC科学委員会は生態系の変化やフィードバックの方法論まで取り入れて、クジラの資源管理方式RMP(改正管理方式)を確立しています。

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クジラと国際捕鯨委員会(IWC)

11. 国際捕鯨取締条約の目的は何か?

この条約(英略:ICRW)は1946年に締結されましたが、条約の前文にイ)鯨類の保存と適切な利用、ロ)捕鯨産業の健全な育成の2つの目的が明記されています。
条約によると、鯨に関するすべての資源保存措置は科学的根拠に基づかなければならないとなっています。締約国が、条約の目的や規定を公然と無視することは、単に捕鯨条約の違反だけでなく、条約の忠実な実行を求めるウィーン条約の違反でもあります。

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12. 小型鯨類(ツチクジラ、ゴンドウ、イルカ等)はIWCが管理しているのか?

国際捕鯨取締条約は、条約の中で規制対象鯨種を限定(ヒゲクジラが11種、ハクジラが3種)しており、ツチクジラを含め小型鯨類は、この中に入っていません。その理由は、これらの小型鯨類は沿岸性の種が多く、狭い海域ごとに多くの系統群が別れていますし、沿岸の漁業資源との関連があるため、国際捕鯨委員会(IWC)で一括して管理するより、各国あるいは関係地域の漁業機関で管理する方が適切な措置が取れるからです。日本近海の小型鯨類については、水産庁が資源調査に基づいて毎年の捕獲枠を決めています。

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捕鯨

13. 鯨を守れば環境は良くなるのか?

地球環境問題の今日的テーマは、人間と自然との共存です。自然は経済的な生産財とみなされると同時に、環境保全のための資源とも考えられるようになり、人間にとって限りあるものとなりました。このことは、自然の征服を課題としてきた近代の文明・文化とは異なった時代の始まりといえるでしょう。捕鯨問題についても、種の存続を脅かすようなかっての商業捕鯨については、勿論、反省が必要です。海洋資源を共通の財産として開発の手から守ろう、絶滅の恐れが少しでもあるものは保全措置をとった方が良いとする反捕鯨派の主張もここにあります。クジラが環境運動のシンボルとし祭り上げられてしまった感がありますがクジラだけ保護するということは、海の生態系を崩すことと同じなのです。そして、クジラ類自身も餌不足で減少してしまいます。また、シロナガスクジラが増えていないのは、繁殖力が強くシロナガスクジラと同じくオキアミを餌とするミンククジラが増えすぎてしまったことが一つの理由として考えられています。鯨資源を安全に管理するためには、海洋の生態系のバランスを図っていかなければなりませんがそのためには河川や森林の保全から出発しなければならないほど全ての問題が複雑に絡み合っているのです。

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14. 「世界が捕鯨に反対している」の「世界」ってどこか?

捕鯨は世界の人々に反対されているという人がいます。国際捕鯨委員会(IWC)では、日本の南氷洋・北西太平洋鯨類捕獲調査に反対する運動が目立ちます。
しかしこの会議は参加国は40ヶ国で、世界の5分の1程度の集まりでしかなく、また、ほとんど先進国で構成されています。
このような参加国の構成で決定される内容が「世界」を意味であるはずがありません。1997年に開催されたワシントン条約会議(CITES)は、参加国117ヶ国で、IWCの非加盟国も多数加盟していますが、この会議では、50ヶ国以上もの国が鯨類資源の利用に賛成しているのです。

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