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豆知識

安全性からみた調査副産物
・クロミンククジラとイワシクジラの水銀含有量について
クロミンククジラとイワシクジラの水銀含有量について
2010年1月26日
財団法人日本鯨類研究所
- はじめに
日本鯨類研究所は、国際捕鯨取締条約第8条にもとづき、政府からの特別許可のもと、南極海及び北西太平洋で捕獲調査(調査捕鯨)を行っています。調査が終了した鯨体は、政府の指示のもと、副産物(鯨肉)を生産し、国内で販売し、その収益は次年度の調査経費に充当しています。
昨今、鯨肉に含まれる水銀に関する話題が報道されています。ここでは、流通している調査副産物の内、その大半占めている南極海のクロミンククジラと北西太平洋のイワシクジラの副産物(鯨肉)の水銀濃度について説明します。
- 沖合域や南極海はクリーンな海域
水銀などの環境汚染は、人間活動の盛んな陸上から海洋に広がっていきます。同じ海洋でも陸上から遠く離れた沖合域は、汚染の放出場所から離れており、汚染の少ない海域といえます。特に、南極海は地球上で最も汚染されていない海域と言えます。
- 南極海のクロミンククジラはクリーンな生物
鯨類は、海洋生態系の高位にあって、食物連鎖を通じて水銀を蓄積しやすい動物と考えられています。しかしながら、汚染されていない南極海で、汚染されていないオキアミをほぼ1年分摂取するクロミンククジラやナガスクジラは、水銀の蓄積度合も低く、最も汚染されていない鯨類ということができます(平均:クロミンククジラ0.026ppm、ナガスクジラ0.023ppm)。
- 北西太平洋のイワシクジラも低い水銀蓄積種
北西太平洋のイワシクジラは、主に外洋で生活し、動物プランクトンなどの低次生物を捕食しており、水銀の蓄積も低い値を示しています。
- その他
南極海や北西太平洋の沖合は、汚染から遠く離れた海域であり、そこに生息する鯨類も汚染は低いと言えます。また、野生生物であるため、自然淘汰で健康な個体のみが生き残っており、そういった意味からも健全であると言えます。さらに、飼育された牛豚や養殖された魚介類のように、健康を維持するために不可欠な抗生物質等の化学薬品の恐れもなく、また、アトピー患者の食材としても利用されています。鯨肉は安心安全な食材の一つと言えます。
注記: 厚生省(現在の厚生労働省)が定めた魚介類の暫定的規制値には、鯨類は含まれていませんが、総水銀で0.4ppmです(厚生省、1973年)。南極海のクロミンククジラや北西太平洋のイワシクジラの水銀濃度は、上述の通り、この規制値のおよそ10分の1と低い値を示しています。
クロミンククジラとイワシクジラの水銀含有量について PDF形式
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