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2017年IWC/日本共同北太平洋鯨類目視調査の実施について
−IWC-POWER調査航海:調査船の出港−


2017年7月3日
一般財団法人 日本鯨類研究所


1. 経緯

本調査はIWC(国際捕鯨委員会)と我が国が共同で実施しているもので、IWCでは通称POWER(Pacific Ocean Whale and Ecosystem Research )と呼ばれています。 この調査は2009年度まで南極海で行われていた成功例として世界的に高い評価を得ているIWCの調査計画IWC/SOWER(International Whaling Commission-Southern Ocean Whale and Ecosystem Research:南大洋鯨類生態系調査、1996/97年度〜2009/2010年度)での経験と実績を踏まえ、そのノウハウ等を活用して、IWC科学委員会の主要研究課題に則って、2010年度より実施されています。

昨年までの調査では、過去数十年にわたって広域的調査が実施されてこなかった北緯40度以北のアラスカ湾海域において多数のナガスクジラやイワシクジラが発見されたほか、北緯40度以南の海域では多数のニタリクジラやマッコウクジラが発見され、客観的な資源評価に貢献する貴重なデータが収集されました。 今回は、その第8回目の調査航海として、新たにベーリング海を対象に調査を実施します。 クジラの鳴音録音実験が新たに追加されたほか、新たな試みとしてアラスカのダッチハーバー港に寄港して外国調査員の乗下船や調査資材の積み下ろしを行います。 商業捕鯨が一時的に停止されて以降、ほとんど調査が行われていないベーリング海において鯨類の発見がどの程度あるのかについて、世界中の鯨類研究者から注目されています。


2.調査計画の概要

本件目視調査は、国際捕鯨委員会(IWC)と日本国政府の共同調査としてIWC科学委員会がその計画の策定を行い、同委員会内に設置されたPOWER運営グループ(コンビーナ:東京海洋大学加藤秀弘教授)が計画の立案と結果の分析を主導します。 また、(一財)日本鯨類研究所が水産庁から委託を受け、調査航海を実施します。 本年の調査計画の概要は以下のとおりです。


2.1 主要調査目的:

(1) イワシクジラ、ザトウクジラならびにコククジラの詳細資源評価に関する情報収集

(2) 希少種である東太平洋のセミクジラ資源に関する情報収集

(3) ナガスクジラ等の北限に関する情報収集

(4) 過去の捕獲により減少したが現在の資源状況が不明なものを含む、知見が不足している鯨類資源に関する情報収集

(5) 本プログラムの中長期計画の立案に関する情報収集


2.2 調査期間:

2017年7月3日−9月25日(85日間)


2.3. 調査海域:

アリューシャン列島以北、北緯66度以南、西経175度以東アラスカ以西(米国EEZ)

調査海域図

図1.2017年の調査海域。


2.4. 国際調査員:

IWC科学委員会が指名した下記4名の国際調査員によって調査が行われます。
松岡耕二;日本・調査団長・(一財)日本鯨類研究所
Jessica Crance;米国・NOAA/AFSC
Jessica Taylor;米国・IWC選任国際調査員
吉村 勇;日本・IWC選任国際調査員


2.5. 調査船 :

第二勇新丸(747トン、(株)共同船舶所属、葛西英則船長以下17名)


2.6. 実施機関 :

(一財)日本鯨類研究所


写真:過去の調査の様子


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シロナガスクジラ
(2011年)
ナガスクジラの親子
(右顎の白色が特徴。2012年)
イワシクジラの親子
(2011年)
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ニタリクジラの浮上
(頭部の主稜線と副稜線が見える。2016年)
ザトウクジラのブリーチング
(2012年)
マッコウクジラの親子
(水面下の親が口を開いている。2016年)

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