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生物調査


商業捕鯨における生物調査

日本政府は、自国の排他的経済水域(EEZ)内において、4種のヒゲクジラ(ミンククジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、ナガスクジラ)を対象とした限定的な商業捕鯨を許可しています。2019年、日本では、水産庁と複数の研究機関の科学者で構成される特別の国内専門チームが設立され、これらの鯨種に対する捕獲可能量を、国際捕鯨委員会(IWC)の「改訂管理方式(RMP)」に基づいて算出することが目的とされました。この国内チームによって算出された捕獲可能量は、国際的な専門家チームによって検証され、その結果を踏まえて水産庁が最終的な捕獲枠を決定します。

捕獲可能量に関する日本の作業(捕獲可能量算出の不確実性を検討する「実施シミュレーション試験(ISTs)」を含む)は、引き続き利用可能な最善の科学的知見に基づいて実施される予定です。したがって、捕獲可能量は、最新の科学的情報を反映する形で随時改訂されます。捕獲可能量算出の更新に焦点を当てた分析のための新たな標本やデータは、主に目視専門調査(例えば、目視調査による資源量情報やバイオプシー標本の遺伝子分析による系群構造情報)および、現行の商業捕鯨により捕獲された鯨体から得られるデータや生物学的サンプルに由来します。

後者については、日本鯨類研究所(ICR)の科学者が商業捕鯨操業に毎回参加し、捕獲された鯨体からデータや生物学的サンプルを採取しています。この研究活動は、いくつかの生物学的パラメータの分析を通じて利用資源のモニタリングを行うとともに、将来のISTにおいて考慮されるシナリオの仕様を改善するために実施しています。 捕獲されたクジラから収集される主な情報は、捕獲日、捕獲位置、性別、体長(基本情報)、外部形態の写真記録、体表の傷跡記録、外部形態計測、皮膚組織(系群構造関連情報)、耳垢栓、水晶体、ヒゲ板(年齢査定)、卵巣、精巣、胎児(繁殖状態)や脂皮厚、胃内容物、その他の内臓組織(生態学的なモニタリング)。

日本鯨類研究所から1〜2名の科学者が捕鯨操業に毎回参加し、ミンククジラについては陸上捕鯨基地(基地式捕鯨)(図1)、イワシクジラ、ニタリクジラ、ナガスクジラについては母船式捕鯨船(沖合操業)(図2)にてデータ収集を行っています。操業は通常、春から秋にかけて実施されています。


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図1. 陸上解体場(基地式捕鯨)でミンククジラから生物学的データを収集する日本鯨類研究所の調査員たち。


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図2. 母船式捕鯨の母船上でニタリクジラから生物学的データを収集する日本鯨類研究所の調査員。


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